初参(はつまい)りとは、誕生した子供が初めて寺院に参詣して御授戒を受け、子供の健やかな成長と法統相続を御祈念する儀式です。
11月15日には、寺院において七五三祝いが行われます。子供の頭に御本尊様を頂戴いたし、幸せと一切無障礙(いっさいむしょうげ)を願い、御本尊に御祈念します。
成人の日には、寺院において成人式が行われます。成人式を迎えた法華講員は、社会人としての自覚を持ち、両親をはじめ恩ある人たちへ感謝するとともに、御本尊に広布の人材となるようにお誓いします。
結婚式は、御本尊の御前で僧侶の導師のもと読経・唱題し、家内安全と子孫繁栄、一家和楽を御祈念します。
その後、三三九度の盃(さかずき)を交(か)わし、末永い夫婦の契(ちぎ)りを結びます。
地形式(じぎょうしき)は一般に地鎮祭(じちんさい)ともいわれ、新たに土地を購入したときなど、その土地を浄(きよ)めるために行います。
また、建物を新築するとき、工事の安全を願って起工式(きこうしき)を行います。これらの式には祭壇(さいだん)を設(もう)け、御造酒(おみき)・洗米・塩・季節の野菜や果物などをお供えします。
そして、寺院よりお迎えした御本尊を奉掲(ほうけい)して僧侶の導師により読経・唱題し、願主をはじめ工事関係者が焼香(しょうこう)を行います。その後、鍬(くわ)入れなどを行う場合もあります。
棟(むね)が上がった時点で上棟式(じょうとうしき)を行います。祭壇やお供え物などについては起工式と同様です。
なお、建物が完成したのち、落成式を行う場合もあります。
葬儀は、故人の即身成仏を御本尊に願って行う葬送の儀式です。
まず、葬儀に先立ち、所属寺院より故人に対して戒名が下付されます。
葬儀では導師(どうし)御本尊を奉掲(ほうけい)し、僧侶の導師のもと読経・唱題します。そして導師により成仏のための回向(えこう)が行われます。これらによって、故人は大御本尊の功徳に浴(よく)し、成仏を遂げることができるのです。
なお、一連の儀式には、枕経・通夜・告別式などがあります。葬儀の執行にあたっては、地域により多少の違いがありますので、所属寺院に相談して誤りなく行うことが大切です。
墓石(ぼせき)を建立する場合、所属寺院の住職がしたためた題目を墓石に刻(きざ)みます。完成したら、僧侶の導師のもとに開眼(かいげん)供養を行います。
なお、墓地の購入や墓石の建立に関しては、必ず事前に所属寺院に相談しましょう。
法事とは、故人の追善供養のため、命日・回忌(かいき)などに、寺院に願い出て営(いとな)む法要のことです。
これには、寺院で行う場合と、自宅で行う場合がありますが、必ず事前に寺院の予定を聞いて日程を調整しましょう。その際に、命日よりの前に行うようにします。
法事を行うときには塔婆(とうば)を建立し、その功徳をもって故人に回向(えこう)します。
日蓮大聖人は、
「我等衆生、死する時塔婆を立て開眼供養するは、死の成仏にして草木成仏なり」(草木成仏口決)
と塔婆供養の意義について示されています。
私たちが信心を根本に追善(ついぜん)の志をもって塔婆を建立するならば、御本尊の功徳によって故人も成仏することができるのです。
また、塔婆を建立した人も大きな功徳善根を積むことができます。
永代回向(えいたいえこう)願いとは、寺院の永代回向帳に戒名(かいみょう)などの記入を願い出て、毎月の御経日に永代(永世)にわたり追善回向をしていただくことです。
また、寺院大過去帳記入(じいんだいかこちょうきにゅう)願いとは、寺院の大過去帳に記入を願い出て、毎月の命日に追善回向をしていただくことです。
日蓮正宗では、信徒に限って当病平癒(とうびょうへいゆ)や安産祈念などの御祈念を、寺院に願い出ることができます。必ず寺院にお尋ね下さい。 |